【視察レポート】ルツェルンから日帰りで行ける絶景! エンゲルベルク&ティトリス観光(スイス・ルッツェルン湖地方/2025年9月視察①)

2025年9月にスイスの視察をしてまいりました、トラベルコンサルタントの角です。今回訪れたのは、スイスのロマンティックな古都として人気のルツェルンからほど近い「エンゲルベルク(Engelberg)」と「ティトリス(Titlis)」です。

中央スイスに位置するエンゲルベルクは、“天使の山”という名を持つ美しい山間の村で、ここを拠点に訪れることができるのがティトリス展望台です。

標高3,000mを超えるティトリスは、間近に迫る壮大な氷河と万年雪が魅力の展望台です。ルツェルンからのアクセスも良く、手軽にスイスアルプスの世界を体験できる、おすすめのデスティネーション(目的地)です。

ティトリスのロープウェイから望むエンゲルベルクの村

ティトリスのロープウェイから望むエンゲルベルクの村

エンゲルベルクは、ルツェルンからのアクセスが非常に便利です。

<交通手段>
ルツェルン駅からツェントラル鉄道が運行する「ルツェルン エンゲルベルク エクスプレス」に乗車します。

<所要時間>
乗り換えなしの直通で約45分〜50分です。

<運行頻度>
基本的に1時間に1本運行されています。

★この路線は、ルツェルン湖畔の景色から次第に雄大な山岳風景へと移り変わっていく、景色の美しいルートです。
★チューリッヒからでも、ルツェルン乗り換えで日帰り(デイトリップ)が可能です(エンゲルベルクまで片道約2時間)。

ルツェルン駅構内の様子。エンゲルベルク行きは12番ホームから出発です

ルツェルン駅構内の様子。エンゲルベルク行きは12番ホームから出発です

ゆったりした1等(パノラマカー)の車内

ゆったりした1等(パノラマカー)の車内

ルツェルンから30分くらいすると山深い景色に変わります

ルツェルンから30分くらいすると山深い景色に変わります

エンゲルベルク駅に到着したら、まずゴンドラ乗り場(麓駅)へ向かいます。徒歩で約10分または連絡バスで約5分です。到着後は8人乗りのゴンドラ「ティトリス エクスプレス」で、シュタント駅(中間駅/標高2,400m)まで上がります。

ゴンドラ乗り場(麓駅)にはスポーツ用品のレンタルショップもあります

ゴンドラ乗り場(麓駅)にはスポーツ用品のレンタルショップもあります

ゴンドラのティトリス エクスプレスからの景色

ゴンドラのティトリス エクスプレスからの景色

シュタント駅に到着後は、駅構内で世界初の回転式ロープウェイ「ロッテール」に乗り換えて、山頂駅のティトリス展望台(標高約3.000m)へ向かいます!

80名乗りの回転式ロープウェイのロッテルに乗り換え

80名乗りの回転式ロープウェイのロッテルに乗り換え

ゴンドラ乗り場から約30分ほどで山頂駅に到着

ゴンドラ乗り場から約30分ほどで山頂駅に到着

実は、この日はあいにくの雨模様(山頂では雪)だったので、ティトリス展望台へ上るロープウェイや展望台からの視界は、ほぼ雲の中でした(';ω;`)

山頂での大人気アクティビティ「アイスフライヤー」も運休となってしまったので、グレイシャーパーク含め、実録でのご紹介ができず残念なのですが、ティトリス山頂までのゴンドラやロープウェイを運営しているTitlis Cablewaysからご提供していただいたイメージ画像も合わせて、展望台での楽しみ方をご案内いたします。

「氷河洞窟」は、氷河の内部をくり抜いて造られた洞窟で、グレイシャーブルーに青白く輝く氷のトンネルを歩くことができます。トンネル内のところどころには、記念撮影にぴったりなスポットが設けられています。

洞窟内の気温は常に低い(冷凍庫の中くらい)ので、夏でも防寒着の用意が必要です。また、足元はアイスリンクのようにツルツルと滑りやすいので、転ばないように気をつけて歩きましょう!

洞窟内の様子

洞窟内の様子

ところどころにある撮影スポット

ところどころにある撮影スポット

氷河に閉じ込められたリス?がかわいすぎる

氷河に閉じ込められたリス?がかわいすぎる

山頂駅の「展望テラス」からは、スイスアルプスの山々を見渡す大パノラマが広がります。遠方には、ユングフラウ地方の3名山「アイガー」「メンヒ」「ユングフラウ」も見えるそうです。

晴れていたらこのパノラマが見えるはず!

晴れていたらこのパノラマが見えるはず!

天候不良でアイスフライヤーは運休(T_T)

天候不良でアイスフライヤーは運休(T_T)

「ティトリス クリフウォーク」は、ヨーロッパで最も標高の高い場所(海抜3,041m)にある吊り橋です! 長さ100m、幅1mの橋の上を歩くスリルと、眼下に広がる氷河の絶景が望める人気のアトラクションです。

雪が降る中でもティトリス クリフウォークは歩けます

雪が降る中でもティトリス クリフウォークは歩けます

が! 視界ゼロなのでスリルはないかも? (;^ω^)

が! 視界ゼロなのでスリルはないかも? (;^ω^)

晴れていたら、こんな絶景とスリルが体験できそうです(©Titlis Cableways)

晴れていたら、こんな絶景とスリルが体験できそうです(©Titlis Cableways)

「アイスフライヤー」は、氷河のクレバス(割れ目)の真上を渡るチェアリフトです。空中から氷河を間近に眺めることができ、迫力満点のアトラクションです。

「グレイシャーパーク」は、夏でも雪遊びが楽しめる万年雪エリアです。スノーチューブ(ゴム製のそり)などで気軽に雪と触れ合えます。

アイスフライヤー ※天候により運休あり(©Titlis Cableways)

アイスフライヤー ※天候により運休あり(©Titlis Cableways)

グレイシャーパーク ※アイスフライヤーでアクセスするため天候により利用不可の場合あり(©Titlis Cableways)

グレイシャーパーク ※アイスフライヤーでアクセスするため天候により利用不可の場合あり(©Titlis Cableways)

2025年9月現在、ティトリス展望台では、1967年に建設された既存の山頂駅舎と電波塔を全面的に改修・建て替え、より魅力的で機能的な施設に刷新するプロジェクト「ティトリス 3020」が進行中です。

訪問のタイミングによっては、建設作業の影響で、一部の景観やアクセスルートに変更が出ている可能性がありますが、このプロジェクトが完成すると、ティトリス山頂は、アルプスの絶景をさらに多角的に楽しめる最先端の展望台へと進化することが期待されています。

新ティトリス タワー(2026年5月末開業予定)

象徴的だった既存の電波塔は、十字型のデザインの「新ティトリス タワー」に変貌し、レストラン、バー、展示スペースなどが設けられる予定です。また、エレベーターでアクセスできる展望テラスからは、海抜3,000mを超える氷河と周囲の山々の眺望を楽しむことができます。

新しい山頂駅(2029年開業予定)

山頂駅は、氷や水晶の結晶構造をモチーフにしたモダンなデザインの「新しい山頂駅」に生まれ変わり、内部には、合計600席を備える2つの新しいレストランとショップが入る計画です。また、下層階には「パノラマウォーク(展望通路)」が造られ、これまで見ることが難しかった山頂西側の景色を一望できるパノラマ遊歩道も計画されています。

復路では、ティトリス エクスプレス(ゴンドラ)の途中の駅「トリュプゼー」で下車するのがおすすめです! 美しい高山湖のまわりにはハイキングコースが整備されており、ボート遊びやバーベキューも楽しめます。今回、幸いにも下山する頃から徐々に天気が回復してきたので、トリュプゼーでは湖のまわりと近くの滝までハイキングを楽しむことができました。

ひっそりとたたずむ山上湖トリュプゼー

ひっそりとたたずむ山上湖トリュプゼー

トリュプゼーでハイキング

トリュプゼーでハイキング

雨上がりで人気もなく神秘的な湖畔

雨上がりで人気もなく神秘的な湖畔

雨が上がるのを仲良く寄り添って待っていた牛たち

雨が上がるのを仲良く寄り添って待っていた牛たち

雲間からは山頂の氷河が見えてきました!

雲間からは山頂の氷河が見えてきました!

湖畔からさらに滝を目指してハイキング!

湖畔からさらに滝を目指してハイキング!

雨が上がるとあちこちでマーモットが現れました。中央の岩の右端に2匹並んでいます(わかるかな?)

雨が上がるとあちこちでマーモットが現れました。中央の岩の右端に2匹並んでいます(わかるかな?)

滝のすぐそばまで行けるのでマイナスイオン浴びまくりです!

滝のすぐそばまで行けるのでマイナスイオン浴びまくりです!

エンゲルベルクは、1120年にベネディクト派の修道院が建てられたことから歴史が始まった由緒ある村です。ドルフ通りというメインストリートには、スイスらしい木組みの家やショップ、レストランやホテル(5つ星の優雅なケンピンスキーホテルも!)が並び、こぢんまりとしているものの、どこか品のある隠れ家的な山岳リゾートです。

周辺には多くのハイキングコースがあり、特に夏は、ティトリスとは反対側の「ブルンニ(Brunni)」方面も人気で、初心者や家族連れでも楽しめるコースなどがあります。

高台から望むエンゲルベルク。とてものどかでピースフルな山間の村です

高台から望むエンゲルベルク。とてものどかでピースフルな山間の村です

駅前から始まるメインストリートのドルフ通り

駅前から始まるメインストリートのドルフ通り

村の象徴的な存在の「エンゲルベルク修道院」は、現在も修道士が生活しています。内部は見学可能で、敷地内にはチーズ工房もあるそうです。

エンゲルベルク修道院です

エンゲルベルク修道院です

朝のエンゲルベルクはまるで天国のよう。この穏やかで平和的な雰囲気はスイスの中でも別格です!

朝のエンゲルベルクはまるで天国のよう。この穏やかで平和的な雰囲気はスイスの中でも別格です!

角 千春

トラベルコンサルタント 角 千春

エンゲルベルクとティトリスは、スイスの壮大な自然と伝統的な村の雰囲気を、合わせて満喫できる素晴らしい場所でした。

特にエンゲルベルクは、ティトリス観光への拠点として通過するだけになりがちですが「あえてここで宿泊することをおすすめしたい!」と思うほど、スイスらしさを感じられる魅力的な山岳リゾートでした。もちろん、ルツェルンやチューリッヒからの日帰り旅行でもおすすめです!

スイス旅行にご興味のある方は、ぜひお気軽にティースタイルまでお問い合わせください。


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