

Pamukkale REPORTパムッカレ 視察ブログ
【視察レポート】世界遺産ヒエラポリス遺跡と絶景の石灰棚を巡るパムッカレ観光(トルコ/2025年6月視察①)
トラベルコンサルタントの廣永です。トラベルコンサルタントの姫野とともに、トルコの「パムッカレ(Pamukkale)」を視察してまいりましたので、ご紹介させていただきます。
パムッカレは、トルコの西南に位置しており、純白の棚田のような石灰棚が有名で、古代から温泉保養地として繁栄してきました。年中暖かく雨が少ない地域で、湿気はなくとても乾燥しています。石灰棚のすぐそばには、紀元前にペルガモン王国によって建設された都市の遺構、ヒエラポリスが残っています。
※下記内容は、2025年6月視察時点のものです。

純白の棚田のような石灰棚
◆カッパドキアからパムッカレヘ
空からの入口は、デニズリ チャルダク空港です。私たちは、カッパドキアからイスタンブール乗り継ぎで、デニズリへ入りました。
残念ながらカッパドキアからパムッカレへの直行便はなく、飛行機で乗り継ぐか、車(約5時間)の移動となります。イスタンブールからデニズリまでは、約50分と短いフライトです。デニズリ チャルダク空港からパムッカレの街までは、車で約1時間。空港でレンタカーやタクシーの手配はできるようでしたが、安心のため、ここは送迎の予約が必須です。

お願いしていた送迎車、ラッキーなことにほかに利用がなくプライベートでした

中も広々としていて快適です
石灰棚とヒエラポリス遺跡をはさんで、丘の上にカラハユット、丘の下にパムッカレの街があります。宿泊者はどちらかに滞在をすることとなりますが、私たちはカラハユットに滞在しました。このあたりのホテルは、プールとスパが併設されており、温泉で療養をする観光客が多いようです。パムッカレでリゾートステイをするという発想は、今まで持ち合わせていなかったので驚きでした。

カラハユットのシンボル

街というより村という規模です
◆地元のミニバスでノースゲートへ
カラハユットからヒエラポリス遺跡のノースゲート(Kuzey Kapısı)までは、地元のミニバスが運行しており、片道約10分、運賃は25トルコリラです。カードは使えませんので、現金で支払います。カラハユットのホテル近くにバス停がありましたが、時刻表などはなく、なんとなく20分~30分おきに走っている、という雰囲気でした。観光客用ではなく、地元の方も使っているローカルバスになります。

ミニバスのバス停。時刻表や路線図はありません

ミニバスがやってきました

料金表が貼ってあるので、目的地を伝えて料金をお支払いします

ノースゲート前にはバス停がなく、こちらが目印です
◆ご注意! お祭りと重なり遺跡のオープンは午後1時からと判明
今回の滞在が、「クルバン バイラム」というイスラム教のお祭り(犠牲祭)と重なっており、オフィシャルな発表はなかったものの、実際行ってみると遺跡は午前中はクローズ、午後1時からと言われてしまいました。田舎地域ならではですが、情報の出回りが少なく、私たちのほかにも入口で困っている観光客の方を何人も見かけました。
犠牲祭は4日間あるようですが、クローズになったのはこの日だけとのこと。訪れる際、トルコの祭日と重なっている場合は要注意です。入口に警察官が立って案内をしていましたが、残念ながら英語はほぼ通じず、情報収集のための意思疎通が難しかったです。
ということで、午前中は1度カラハユットに戻りました。お店も全体的にクローズしているところが多く、数軒のスーパーとレストラン、カフェだけが営業していました。
◆再びノースゲートへ
午後1時のオープンをめざし、再度ノースゲートへ向かい、ヒエラポリス・パムッカレのチケットを購入します。入場のみ30ユーロ、博物館とセットで40ユーロになります。カード決済が可能ですが、決済通貨はトルコリラになります。
入場すると、すぐにカート乗り場があります。このカートは、ノースゲートとクレオパトラ アンティークプール(※)の間をピストン輸送しており、片道40トルコリラです。クレオパトラ アンティークプールは、メインゲート(サウスゲート)のすぐとなりにありますので、ノースゲートとメインゲート間の移動にも利用できます。
※この遺跡の中でも特に人気がある「クレオパトラ アンティークプール」という古代遺跡の中のプールで泳ぐことができるスポットは、改修工事中でずっとクローズしています。見ることができず残念でしたが、この炎天下でのプールはさぞ気持ちがいいと思います。
6月はすでに猛暑で、私たちの滞在中は最高38度まで上がりました。ヒエラポリスはほぼ陰がなく、猛暑の中の観光はとても大変です。ノースゲートから始まり、徒歩でひと通り観光したあとにメインゲートから再びノースゲートへ戻る時は、カートのご利用をおすすめします。

チケットプライスリスト

カートの申し込み案内

遺跡内案内板
◆ヒエラポリス遺跡へ
ノースゲートを入ると、すぐ「ネクロポリス(墓地)」が広がります。古代のさまざまなスタイルの墓を見ることができます。ネクロポリスを抜けると、「北の浴場」を右手に通過し、「フロンティヌス門」が現れます。今でも3連アーチと円筒形の塔が残っています。

ネクロポリスの案内

さまざまな形のお墓があるのがおもしろいです

北の浴場

フロンティヌス門
フロンティヌス門をくぐると「メインストリート(コロネイテッド ストリート)」へ。メインストリ-トに面しているのは公衆トイレで、1度地震で崩れた柱が修復されています。トイレがメインストリートに面しているとは、どのような状況だったのでしょうか(笑)。遺跡の真ん中にいる感覚があり、とても映える場所でした。

メインストリート

公衆トイレ
◆いよいよ石灰棚へ
そして、いよいよ右手に石灰棚が見えてきました! が、最初に見えたのが真っ白なスキー場のような場所で、完全に干上がっていたので愕然としましたが、遠くの方の人だかりを見ると、私たちが想像するパムッカレの姿が! 近年では、乾いてしまった石灰棚に、調整しながら水を流し入れているようです。

水がない部分の石灰棚

私たちの想像する石灰棚です!
石灰棚は、保護のため入場できるエリアが決まっています。また、必ず靴を脱ぐ必要があります。サンダルも不可、裸足に限ります。大変滑りやすくなっているので注意が必要です。靴を入れる袋と、足を拭くためのタオルを持参されることをおすすめします。
私たちは浅いところだけ入りましたので、足首から下だけぬれましたが、中には深いところもあり、水着で泳いでいる方もいらっしゃいました。入場可能場所は2か所あり、大勢の人でにぎわっていました。

実際立つとこんな感じで滑りやすいです

水着で泳いでいる観光客も!
残念ながら、一面広がる幻想的な景色!!とまではいかなかったですが、真っ白な石灰の棚田に広がる淡いブルーがとても美しかったです。時期が変わると、水のあるエリアがもっと広がるかもしれません。

入場可能な場所は限られています

場所によってブルーの色が変わりおもしろいです
◆アポロン神殿と劇場
最後に訪れたのが、「アポロン神殿」と「劇場」です。
アポロン神殿は、今ではすっかり崩れてしまっていますが、予言の神アポロンをまつった神殿で、その当時は一番神聖な場所だったそうです。劇場は、ヒエラポリスのシンボル。半円形の客席は今でもきれいに残っており、15,000人を収容することができます。
このアポロン神殿と劇場までは、かなりの坂道を上らなければならず、炎天下ではかなり大変な道のりですが、残念ながらカートのご用意もありません。日焼け、熱中症対策をしっかりとって観光をお楽しみください。

アポロン神殿

神殿の上に見られるのが劇場です

ヒエラポリス博物館
当初の予定では、観光後に石灰棚を望むテラスレストランで食事をとり、パムッカレ村へ下りる視察プランでしたが、残念ながら予定通りには進まず、再度ノースゲートにもどり、地元のミニバスでホテルまで戻りました。時間がある方は、ぜひテラスレストランからの絶景を眺めながら、ランチを楽しんでいらしてください。

トラベルコンサルタント 廣永 亜紀
パムッカレ、いかがでしたでしょうか。以前ほどの水量はないものの、ここじゃないと見ることができない絶景が広がっていました。
私たちは個人でまわりましたが、いろいろと不便なこともありましたので、ガイドツアーに参加されるのもおすすめだと思います! ティースタイルではオーダーメイドで、航空券やホテルのご予約と合わせてガイドツアーのご手配も可能です。
パムッカレに、そしてトルコ旅行にご興味のある方は、ぜひティースタイルにお問い合わせください。
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