

South West England REPORTイングランド南西部 視察ブログ
【視察レポート】英国の隠れた名所・コーンウォール地方の魅力的なスポットを巡る2日間(イギリス/2025年1~2月視察⑩)
イギリスを視察してまいりました、トラベルコンサルタントの藤原です。今回の視察ではロンドンのほかにも、コーンウォールやデヴォン、コッツウォルズなどの地方も訪れてまいりましたので、ガイドブックだけでは見つけられない、本当に心惹かれるイギリスの地方の魅力を、リアルな体験を通じてご紹介していきます。
今回ご紹介するコーンウォール地方は、美しい海岸線と穏やかな時間が流れる、大人のための隠れ家です。まだまだ日本ではなじみのないエリアかもしれませんが、芸術と自然が調和したこの地は、感性を刺激する上質な旅先として注目を集めています。
実際に現地を巡り、洗練された街の雰囲気や季節の美食を体験してまいりました。にぎやかな人気観光地よりも、静けさや本物の豊かさを求める方や、旅先でインスピレーションを求めたいハイエンドな嗜好の方におすすめしたいエリアです。
今回のレポートでは、2日間の観光を通して感じたコーンウォール地方の魅力をギュッと凝縮してお届けします。ぜひ旅の参考にご覧ください。
コンウォール地方滞在中に訪れた、海辺の街セント アイヴスのポースメアービーチ。冬は少々寒いですが、美しいブルーの海です。サンセットもおすすめとのことです!
また、コーンウォールまでのアクセスについては、前回のレポートにまとめております。ぜひ、最下部のリンクよりご覧ください。
●コンウォール地方観光 ≪1日目≫
*イギリスのモンサンミッシェル
今回私たちはロンドンから列車に乗って、ペンザンス駅で降り、まず車で「セント マイケルズ マウント」へと向かいました。車の場合、ペンザンス駅からセント マイケルズ マウントまでは15~20分ほどの距離です。
セント マイケルズ マウントは“イギリスのモンサンミッシェル”と呼ばれており、干潮のタイミングであらわれる石畳の道を歩いて渡っていくことができます。島には現在も人が住んでいるため、週末は島はクローズし、観光で中に入ることができません。

干潮時には石畳の道を歩いて渡っていくことができますし、満潮時は「マラジオン」からボートに乗れば約5分で到着します。
潮の満ち引きに応じてアクセス方法が変わるユニークな島です(こちらの写真では、石畳の道が見えています)!
*セント アイヴスを街歩き
“引退後に住みたい街”としてイギリス国内でも人気が高い「セント アイヴス」、自然とアートが調和する穏やかな海辺の街です。多くのアーティストやクリエイター、サーファーたちを魅了してきた、感性豊かな空気を感じることができます。
別レポートでご紹介しています「セント アイヴス ハーバー ホテル」から徒歩圏内にあるセント アイヴス ハーバーの遊歩道には、おしゃれなカフェやショップが立ち並びます。街の色合いがとても素敵で、歩いているだけでも楽しんでいただけるかと思います。
街全体の色合いが美しいセント アイヴス
海沿いから一本道を入ると石畳の小道♪
写真がないのですが、セント アイヴスの街の中心にある「セント アイヴス教会」は、アイルランドの聖人であるコーンウォールのイアに捧げられた歴史ある教会。繊細な石造りの塔や木の梁が美しい中世建築で、静かな空間が旅の途中にやすらぎを与えてくれます。セント アイヴス駅から徒歩約5分とアクセスも良好。海辺の散策とあわせて立ち寄りたい癒しのスポットです。
*リーチ工房
セント アイヴスの名所「リーチ工房 The Leach Pottery」を訪れました。20世紀の英国を代表する陶芸家であり、日本の民芸運動ともかかわりが深いバーナード・リーチ氏によって設立されました。現在もスタジオとギャラリーが併設され、陶芸作品の展示や購入、体験が楽しめます。セント アイヴス ハーバー ホテルからは徒歩で約25分なので、健脚な方はお散歩がてら散策していただくのもおすすめです。
リーチ工房の外観
工房内も見学できます
*トルーローでランチ
セント アイヴス ハーバー ホテルから車で東へ40分ほど走ると、「トルーロー」という街があります。トルーローは、コーンウォール地方唯一のシティ(都市)であり、美しい大聖堂と独特のジョージ王朝建築(左右対称でシンプルかつ均整のとれたデザインが特徴で、レンガ造りや大きな窓、高い天井が優雅な雰囲気)が魅力の街。コーンウォール観光で歴史と文化を感じたい方にはおすすめのスポットです。
ちょうど私たちが訪れた時間帯にマルシェが行われていたので、少しのぞきつつ、ランチをいただきました。
トルーローの風景
オシャレなインテリアやお洋服のお店がたくさん♪
ランチをいただいたのは、トルーロー中心部にある「OST Eatery」。地元食材を使った創作料理と温もりある空間が魅力のカフェです。再利用素材を活かしたサステナブルなインテリアが印象的で、クリエイティブな人々が集う交流の場としても人気です。コーンウォール観光でぜひ立ち寄っていただきたい、感度の高いセンスあふれるカフェです。
人気カフェ「OST Eatery」
心躍るインテリア!
和食が注目されており、メニューの中にいくつかチョイスがありました! 手作りの衣がザクザクで食感の良いトンカツと、スパイスの効いたチャイラテが絶品でした!
おしゃれなトンカツ
絶品! チャイラテ
*ティーファクトリーを見学
お次はトルーローから車で走ること約15分、「トレゴスナン(Tregothnan)」のティーファクトリーを見学させていただきました! 英国内で唯一、本格的に紅茶を栽培している由緒ある私有庭園で、広大な敷地には茶畑や植物園が広がります。紅茶好きやガーデン愛好家の方に人気があり、自国産の貴重な茶葉で英国紅茶文化を体感できるスポットとして注目されています。
今回は茶畑を見学し、ティーテイスティングをさせていただきました。
トレゴスナン
長靴をお借りし、いざ茶畑へ!
長靴をはいて歩くこと約30分、ファル川のほとりにある茶畑にたどり着きました。絶景の中、オーナーのジョナサンさんから直々に茶畑の歴史や特徴などを説明していただきます。ジョナサンさんはこちらのファクトリーを作る前、日本に住んでお茶の勉強をしていたそうです!
この地での紅茶栽培は1999年に始まりました。その後、2005年に初めて商業用の紅茶が販売され、イギリス国内で栽培された初の本格的な紅茶として注目を集めました。茶畑の歴史としてはまだまだ浅いですが、見事に手入れされた畑の様子からは造り手さんの情熱が伝わってくるようで本当に素敵な場所です。
茶畑の説明をしてくれるジョナサンさん
美しく手入れされています
茶畑見学の後は本館へと戻り、ティーテイスティングをさせていただきました。お土産ももちろん購入可能。私はマヌカティーがお気に入りです♪ 見学や散策も含め約2時間30分のティーテイスティング体験は、茶摘み体験ができる春から夏がおすすめです。かなり混み合うので、ぜひ事前予約を!
香しい紅茶をテイスティング
お土産も充実
*人気レストランでディナー
夜は、ニューキーという海辺の街にある「Ugly Butterfly Restaurant and Bar」にてディナーをいただきました。サステナブルな食材や地産地消に重点を置いた、現代的なブリティッシュ料理を提供するレストランです。ミシュランガイドで星を獲得したこともあり、コーンウォールエリアで注目を集めているレストランのひとつなんです。
お料理はどれも絶品! おなかいっぱい、コース料理をいただきました。ワインのペアリングも可能なので、ワインがお好きな方はぜひご賞味くださいね。
Ugly Butterfly Restaurant and Bar
モダンなプレゼンテーション
一皿一皿が美しかったです

食事が終わったころに夜空を見上げたら、満天の星に感動! コーンウォール観光の1日目が終了です。
●コンウォール地方観光 ≪2日目≫
*ワイナリーを見学
セント アイヴス ハーバー ホテルから車で約1時間ほどの場所に、家族経営のワイナリー「Camel Valley Vineyard」があります。イギリスにワイナリー? と驚かれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。私もその一人でした。かつては寒冷すぎたこの地域が、温暖化によりブドウ栽培が可能になり、ワイナリーが誕生。冷涼な気候でゆっくり育つブドウから、アロマティックで繊細な風味のスパークリングワインを生産できるようになりました。
創業者は元軍人のボブ・リンド氏。王室御用達ワインとしてチャールズ国王とカミラ妃からも支持されています。シャルドネやピノなどを使用しており、毎年クリスマスごろに翌年のワインの構想を練るそうです。
Camel Valley Vineyardの外観
朝靄が幻想的で美しいぶどう畑
テイスティングをさせていただきました♪ イギリス産のスパークリングワインというだけでもたいへん珍しいと思うので、ワイン好きの方は必見です!
丁寧に説明をしてくださいました
いざ、テイスティング
*英国式ガーデニングの魅力を体感する人気スポット
ワイナリーから車でさらに30分ほど走り、「Duchy of Cornwall Nursery」へやって来ました。
こちらの魅力は、多彩な植物コレクションと美しい庭園。そして、ロイヤルファミリーが経営しているということでも一目置かれています。ガーデンニングがお好きな方にぜひおすすめしたい、現地の方にも人気のスポットです。コーンウォール旅行で自然と触れ合いながら、英国式のガーデニングを体感することができますよ。
ショップも充実しており、買って帰りたくなるようなインテリアグッズも山ほど♪ 店内写真の右側に写っている2色ストライプ柄の食器は、「コーニッシュウェア (Cornishware)」というブランドのもので、コーンウォールの海と空をイメージしてデザインされているそうです。青と白のカラーリングがもっともポピュラーですが、赤やグレー、黄色などさまざまな色合わせが展開されていて、お土産にもピッタリです♪
色とりどりの植物がお出迎え
センスの良いインテリアグッズが揃うショップ店内
敷地内のカフェではアフタヌーンティーも楽しめます。伝統的なクリームティーは、紅茶にスコーン、クロテッドクリーム、ジャムがセットになったイギリスのおやつです。スコーンにクロテッドクリームとジャムをのせていただきますが、皆さんはクロテッドクリームの発祥地をご存知でしょうか?
実は、ここコーンウォール(またはデヴォン)が発祥と言われています。コーンウォールの伝統的な食べ方では、まずジャムを最初にスコーンに塗り、そのあとにクロテッドクリームを塗るそうです。
敷地内の素敵なカフェ
コーンウォール式アフタヌーンティー♪

トラベルコンサルタント 藤原 彩
コーンウォール地方のエリアを一部ご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか? 日本ではまだまだなじみが少ないですが、行けば必ず魅了される素敵なエリアです。
ロンドン以外にもっとイギリスを深掘りしたい方、インテリアやガーデニングがお好きな方など、プラスアルファな魅力がつまったイギリスへの旅をご提案させていただきます。どうぞ、ティースタイルにご相談ください♪
トラベルコンサルタント 藤原 彩のご紹介
■関連ページ:
※ロンドンからコンウォール地方までのアクセス情報です。今回はロンドンから寝台列車を利用しましたので、ぜひ以下のリンクもあわせてご覧くださいね。