

Veneto REPORTヴェネト州 視察ブログ
【ホテルレポート】カストルム ワイン ルレ(イタリア・ヴェネト州[ヴェローナ近郊]/2026年7月視察①)
皆さま、こんにちは。トラベルコンサルタントの角です。今回は、2026年6月に訪れた、北イタリア・ヴェローナ近郊のワイナリーホテル「カストルム ワイン ルレ Castrum Wine Relais」での滞在レポートをお届けします。
カストルム ワイン ルレのシンボル『傷ついたアキレ』。ホテルのテラスにて
◆ヴェローナ駅からタクシーで、隠れ家のようなワイナリーホテルへ
旅の拠点は、ヴェローナ駅(正式名称:ヴェローナ ポルタ ヌオーヴァ駅)。イタリア国内を走る普通列車のほか、イタリアの2大特急列車の「フレッチャロッサ」と「イタロ」も停車する駅です。カストルム ワイン ルレは、ヴェローナ近郊の丘陵地帯、最高級赤ワイン「アマローネ」の故郷として知られる、ヴァルポリチェッラ地域にある小さな村、カステルロットに位置しています。
ヴェローナ駅のタクシー乗り場からタクシーに乗り込み、街中を抜け、次第にブドウ畑が広がるのどかな丘陵地帯へ。車を走らせること約30分、中世の面影を残すカステルロット村の最も高い丘の頂に佇むカストルム ワイン ルレに到着しました!
≪ヴェローナ駅での注意ポイント≫
ヴェローナ駅のホーム階と地上階を上り下りするには階段のみ! 構内には1か所のみエレベーターがありますが、なぜか特急列車が発着するホームは、エレベーターがない番線…。大型スーツケースを使用する場合は、覚悟が必要です!
◆伝統の継承とアグリツーリズム
カストルム ワイン ルレの土地とヴィラ(邸宅)は、18世紀から現代にいたるまで、代々フラッカローリ家とその血を引くボルゲッティ家へと、世代を超えて受け継がれてきました。
1980年に本格的な醸造所が構えられ、現在は、伝統のワイン造りと、リノベーションされた全12室の洗練されたブティックホテルを融合させ「アグリツーリズム(ワインツーリズム)」の最前線として世界中からのゲストを集めています。古い建物をただ守るだけでなく、そこに宿る「歴史」と「ワイン醸造の伝統」という独自のストーリーをもつ、素敵なワイナリーホテルです。
◆18世紀の芸術邸宅が紡ぐストーリー
カストルム ワイン ルレを語る上で欠かせないのが、その歴史と文化的価値です。
ホテルのメイン棟「カーサ デイ フラッカローリ」は、1790年にヴィート フラッカローリによって建てられたベネチア様式のヴィラです。ここは、新古典主義を代表する彫刻家カノーヴァに例えられ“ヴェローナのカノーヴァ”とも称された、19世紀イタリアを代表する高名な彫刻家インノチェンツォ フラッカローリの生家でもあります。
※最初にご覧いただいた写真、カストルム ワイン ルレのシンボル「傷ついたアキレ」は、インノチェンツォ フラッカローリの代表作です。
メイン棟のカーサ デイ フラッカローリ
メイン棟内のロビーには18世紀当時の邸宅の面影が残っています
◆ワイナリー見学&テイスティングツアーに参加
チェックインを済ませたあとは、15時からスタートする待望の「ワイナリー見学&テイスティングツアー(約90分)」に参加しました。案内された地下のワインセラーには、大きな樽が並び、ひんやりとした空気の中に芳醇なワインの香りが漂います。
カストルム ワイン ルレでは、自社生産のヴァルポリチェッラ ワイン「カストルム プラチナ コレクション」を展開し、「アマローネ(Amarone della Valpolicella)」、「ヴァルポリチェッラ リパッソ(Valpolicella Ripasso)」、「ヴァルポリチェッラ クラシコ スペリオーレ(Valpolicella Classico Superiore)」などの銘柄があり、多くの賞を受賞しています。
ワイン体験プログラムは、午前(10時、11時スタート/シグネチャーコレクション5種)、ランチ付き(12時、13時スタート/プラチナコレクション5種)、午後(15時、16時スタート/プラチナコレクション5種)、サンセットタイム(18時、18時半スタート/ゴールドコレクション3種)の設定時間で、英語とイタリア語のツアーが用意されています。
ワイナリー見学&テイスティングツアーのパンフレット
ワインセラーはメイン棟脇の建物の地下。瓶詰めされたワインたちを横目に地下へと降りていきます(笑)
小規模だからこそ丁寧なワイン造りをしていることがわかります
*カストルム プラチナ コレクション5種類の贅沢なテイスティングタイム♪
ワイナリー見学のあとは、お待ちかねのテイスティングタイムです。この地域の伝統である最高級ワイン、アマローネをはじめとする、極上のワイン合計5種類をじっくりと堪能しました。これだけ高級なワインをたっぷりとテイスティングできて、ひとり32ユーロ! 信じがたいコストパフォーマンス! お得すぎます!!
個人的には、アマローネがイタリアワインの中で1番好きな銘柄なのですが、今回のテイスティングで出会ったヴァルポリチェッラ リパッソもとっても気に入りました! また、アマローネ同様に、独特な製造方法を知ることもできて、とても有意義なツアーでした。
専属のソムリエによるワインの説明を聞きながらテイスティングスタート
ローカル食材とのマリアージュはもちろん最高です♪
■イタリアの高級ワイン、アマローネとヴァルポリチェッラ リパッソについて
テイスティングさせていただいたアマローネとヴァルポリチェッラ リパッソは、どちらもイタリアのヴェネト州で作られる、力強く濃厚な味わいが特徴の赤ワインです。同じ地域のブドウ品種(コルヴィーナなど)を使用していますが、製法と味わいに明確な違いがあります。
★アマローネとは?
収穫した完熟ブドウを「アパッシメント」と呼ばれる方法で3〜4ヶ月間陰干し(乾燥)させ、水分を抜いてエキスを凝縮させてから醸造します。糖度が極限まで高まった状態で完全に発酵させるため、アルコール度数が高く、ドライ(辛口)でありながら、チョコレートやレーズンのような濃厚なコクと独特のほろ苦さ(アマロ)を持つ唯一無二の高級ワインに仕上がります。
★ヴァルポリチェッラ リパッソとは?
「リパッソ」とはイタリア語で「元に戻す」、「もう一度繰り返す」という意味です。通常の軽快な赤ワイン(ヴァルポリチェッラ)を造るプロセスの途中で、アマローネを造った際に残ったブドウのしぼりかす(果皮や種)を投入し、二次発酵させます。これにより、アマローネが持つリッチな風味、タンニン、力強さが通常のワインに移り、手頃な価格でありながら「ミニ アマローネ」のような奥深い味わいを楽しめます。
アマローネは、グラスに注がれた瞬間に甘く芳醇な香りが立ち上がります♪
ヴァルポリチェッラ リパッソは、スタンダードなヴァルポリチェッラとアマローネの良いとこどり!という印象です。
ヴァルポリチェッラの風を感じながら味わうワインはまさに極上!
◆お部屋のご紹介
カストルム ワイン ルレの敷地内には、メイン棟にスイートルーム、別棟にカジュアルなタイプの客室が備わっています。それぞれのお部屋の広さやレイアウト、内装や調度品、窓からの景色などはさまざまです。ご予約の際には、お部屋の詳細をご確認のうえ、リクエストしていただくことをおすすめいたします。
*メイン棟
メイン棟には、フラッカローリの彫刻作品にちなんだ「アキレ」「クリツィア」「イカロ」「ダヴィデ」「ジュスティツィア」の客室名をもつ「アート ラグジュアリー スイート」が5部屋と、「ノンノ パオロ」、「ノンナ アルジェーネ」と名付けられた2つのファミリースイートがあります。
2階フロアにあるスイート「ダヴィデ」と「ジュスティツィア」の間には、広々としたサロンスペースがあります。2つのスイートを予約して2ベッドルーム的な利用もできる半プライベートな空間です。
ダヴィデとジュスティツィアの間にあるサロンスペース
歴史的な建物なので、2~3階へは階段での昇り降りになります
■ダヴィデ
今回、宿泊させていただいたのはスイート「ダヴィデ(広さ:32㎡)」です。
キングサイズベッド
お部屋からの眺めはヴァルポリチェッラのブドウ畑と丘陵地帯
ベッドルームと同じくらいの広さのバスルーム エリア
大きなバスタブからは外の景色を眺められます
*別棟
別棟は、ワインセラーのある建物の並びにある石造りの2階建ての建物です。カジュアルなカテゴリーのスーペリアおよびデラックスルームを、合計7室備えています。
写真手前の建物が別棟。右手にはヴァルポリチェッラのブドウ畑
スーペリアルーム(2階)の様子。窓からはブドウ畑の景色
◆施設のご紹介
*自慢のテラス
ヴァルポリチェッラの3つの丘と1つの谷からなる地域の中央の丘に位置する、ホテルの顔ともいえるテラスからは、ヴァルポリチェッラのブドウ畑が広がる景色を望めます。
テラスでは、心地よい風と目の前に広がるブドウ畑の景色に癒やされます(*^^*)
滞在中は、このテラスで極上のワインをゆったりと味わったり、日光浴をしたり、朝食をいただくことができます。
滞在中、思い思いに過ごすことができるテラス
美しい景色とともにいただく朝食
*カストルムでショッピング
ワインセラーやレストラン、フロントにて、カストルム ワイン ルレのオリジナルワインや厳選食材、アメニティなどを販売しています。ここでしか購入できないオリジナルワインや食材商品を、旅の記念やご友人へのお土産にいかがでしょうか。
フロント前の商品棚
ワイン以外の商品もあります
カストルム プラチナ コレクションのワインリスト
*カストルム ワインバー&ビストロ
メイン棟エントランスと反対側のカステルロット広場側には、カストルム ワイン ルレのワインとともに食事を堪能することができる「カストルム ワインバー&ビストロ」があります。
90席のテラス席と、5つの空間に分かれている室内席(70席)を備え、年中無休で営業しています。宿泊ゲストはもちろん、日帰りで訪れるツーリストや地元の人々までが利用するカジュアルな雰囲気の憩いの場です。
◆ディナーはホテルのカジュアルビストロで至福のひととき
夜は、ホテルの敷地内にあるカジュアルなビストロで食事をいただきました。高級すぎず、誰もがリラックスして楽しめるアットホームな空間でありながら、提供される料理は地元の新鮮な食材を中心に、厳選された食材を活かした絶品ばかり。
今回は、カステルロット広場に面したテラス席を利用しましたが、かつてワインセラーだった空間をリノベーションした、屋内の石造りの部屋の席もあります。もちろん、合わせるワインは先ほど見学したワイナリーのもの。生産地で、その土地の歴史を感じながら料理と共に味わう「究極の地産地消」の贅沢な体験をしました。
村の人々でにぎわうテラス席
かつてワインセラーだった屋内席
メインは「イベリコ豚のロースト」。イベリコ豚はスペイン産ですが、厳選した良い素材を入手したので「本日のおすすめめの一品」にしたとのこと。素材を活かしたシンプルなローストは、とっても柔らかく、ジューシーな味わいで大満足(*^^*)
前菜は、新鮮な地元食材の盛り合わせ
本日のおすすめ、メインのイベリコ豚のロースト
◆翌朝は絶景テラスでの朝食と静寂に包まれた村のお散歩
翌朝は、お部屋からの朝日を見るために、がんばって早起きしました!

お部屋から見た朝焼けです。窓を開けると新鮮でさわやかな空気と鳥たちのさえずりだけが聞こえてくる世界が広がり、よい1日の始まりです♪ ホテル自慢のパノラマを満喫しながらテラスでいただく朝食も、もちろん最高でした。
*朝食の後にはホテル周辺をお散歩
まずは、ホテルの背後に佇む「古い城塞(城跡)」まで、ゆるやかな坂道を50mほど。この村の名前「カステルロット」は、ラテン語の「破壊された城塞」に由来し、この地にかつて古代ローマの要塞や中世の古城(カストルム)があったことを彷彿とさせる場所です。
また、この城塞は、ヴァルポリチェッラ ワインの歴史においても重要な場所だったそうです。現在は、その歴史的な城塞の修復プロジェクトが進行中!
ホテルの裏手の坂道を上がると…すぐ石垣が見えてきます
さらに進んで行くと古城?の修復中。足場が組まれ、歴史的な石積みが丁寧によみがえりつつあります
ホテルの裏手の道(手前が城塞側、前方に下ると広場に出ます)
カラフルでかわいい村の家並み
*カステルロット村のシンボル「聖ウルリコ教会」
城塞から下った村の広場には、カステルロット村のシンボル「聖ウルリコ教会(Chiesa di Sant'Ulderico)」が座しています。建築自体は12〜13世紀のロマネスク時代に起源を持つと推測されていますが、現在の姿は、19世紀の新古典主義(ネオクラシック様式)で再建されたシンプルなデザインです。
教会内には、カストルム ワイン ルレとゆかりの深い巨匠、インノチェンツォ フラッカローリが手がけた石膏像があります。この石膏像は、ベルガモ大聖堂の救世主礼拝堂に飾られている、等身大以上の美しい大理石像『正義と慈悲』の原型となった石膏モデルだそうで、この教会内で大切に保管されています。
広場に面する聖ウルリコ教会
正義の石膏モデル(祭壇の左側)
慈悲の石膏モデル(祭壇の右側)

トラベルコンサルタント 角 千春
カストルム ワイン ルレはいかがでしたしょうか? 観光大国イタリアの観光都市の喧騒から離れて、北イタリアののどかな村で過ごす時間は「これぞイタリア的なたおやかな時間」なると思います。
ワイン三昧に過ごすことはもちろんですが、ヴェローナ観光やe-Bike(電動アシスト自転車)体験、ガルダ湖でのボートツアーなど周辺アクティビティのアレンジもしてくれます。
イタリア旅行をお考えなら、ぜひティースタイルにご相談ください。
トラベルコンサルタント 角 千春のご紹介
※掲載されている情報は、2026年7月時点のものです。内容は変更される場合がございます。ご訪問前に最新情報をご確認ください。