【お客様の声】ペルー・ボリビアの一人旅体験記

「まるで宇宙にいるようでした...」

ウユニ・マチュピチュを訪れるのか長年の希望だったT様。年末年始を、異国の地ペルー・ボリビアで過ごしたい。初めての1人旅行ということで、お電話やご来店でのお打合せを重ね、これまでの想いを詰め込んだプランになりました。霧の中に浮かび上がる神秘のマチュピチュ、時間と共に無限の表情を見せるウユニ塩湖とその宇宙にいるような星空….
見ていて私たちまでワクワクしてしまうような体験記を頂きました!

【12/29】

飛行機は予定通り成田を出発。初めての一人旅に期待と不安を抱えつつ、まずは最初の経由地、ロサンゼルスへ。
無事に空港に到着し、ペルーへの乗り継ぎのために荷物をピックアップしようとするも…待てど暮らせど荷物が出てこない!!出国前、鈴木さんから「経験上、ロストバゲッジは11~12回に1回くらいはありますが、その時は運がなかったと思うしかありません。」というお話は聞きましたが、まさか一発目の乗り換えでなくなるとは…。
早くも一人旅の洗礼を受ましたが、乗り継ぎ先のリマ空港で「荷物がロサンゼルスで見つかった」との知らせを受け、2日後に受け取れることに。それにしても、対応してくれた空港スタッフには驚きました。手続き中に他のスタッフとハグする!キスする!歌いだす(笑)!!
最終的にはスタッフみんなで合唱しだすという日本では考えられない彼らの陽気さに、私もただただ笑うしかありませんでした(笑)

【12/30】

早朝の便でクスコへ。飛行機では、クスコに出稼ぎに行くという現地の男性が隣に。
私が日本人だと分かると嬉しそうに話をしてくれましたが、スペイン語の話せない私は彼の話の半分も理解できていなかったと思います…。
クスコ到着後は、ガイドさんと車でマチュピチュ行きの列車が待つオリャンタイタンボ駅へ向かいました。
信号待ちの車に大道芸を披露してお金をせびるお兄さんに、民族衣装を着たおばちゃん、そしてたくさんの野良犬。そんな風景を見ながら街を抜け、山道を走ること1時間30分。ようやく駅に到着。電車の出発までには時間があるので、駅前にある家族経営の屋台で昼食をとりました。
12:58発の列車に乗り込むと、お隣はメキシコから来た一人旅の女性。
基本的にこの旅では、飛行機にしても列車にしても、隣の人から必ず話しかけられました。覚えたてのスペイン語を話すと、みんなとても嬉しそうに話をしてくれました。列車は山の間を縫うように進み、1時間30分ほどでマチュピチュ村に到着。

アグアスカリエンテスという駅名は「熱い水」という意味らしく、村には温泉施設があるとのことでした(行きませんでしたが)。
ホテルのチェックインにはまだ時間が早かったので、マーケットをぶらぶら。お店によっては5歳くらいの子供が接客をしてくれて、とても可愛らしかったです。16時頃にホテルにチェックインしたあとは、寝不足のせいか一気に睡魔に襲われ、2時間ほど仮眠。
19時には、翌朝マチュピチュを案内してくれるガイドさんとスケジュールの確認をし、その後は一人広場を散策しながらレストランで食事。
翌朝は6時15分までに朝食を済ませて出発なので、早めに就寝しました。

オリャンタイタンボ駅前のマーケットで遊ぶ子供たち

オリャンタイタンボ駅前のマーケットで
遊ぶ子供たち

村の中を列車が走ります

村の中を列車が走ります

ペルーで一番お世話になったガイドのシルビアさん

ペルーで一番お世話になった
ガイドのシルビアさん

【12/31】マチュピチュへ。

5時に起床し、身支度を済ませてチェックアウト。朝食は近くのホテルで食べられるように手配されていました。
そこでは一人旅の日本人の方もいて、久々(2日ぶり)に日本語で会話をしました。
そして待ち合わせの時刻。……ガイドが来ません。不安が頭をよぎります。時間を間違えたのか、あるいは待ち合わせ場所を間違えたのか、それともガイドが仕事を放棄したのか…(笑)。そんなことを考えながら待つこと10分。彼は来てくれました。きっとこれくらいは“南米時間”なんだろうな、と自分を納得させ、マチュピチュ行きのバスへ乗り込みました。舗装されていない山道を20分ほど上り、入口に到着。
不要な荷物を入口近くの荷物預かり所(有料)へ預け、いよいよマチュピチュへ。

マチュピチュ見張り小屋からの景色。時間が止まってしまったかのようでした。

マチュピチュ
見張り小屋からの景色。時間が止まってしまったかのようでした。

天候はあいにくの雨でした。鈴木さんからは「この時期のマチュピチュは3分の2が雨なので、曇っていたらラッキーです。」と言われていたので、ある程度覚悟はしていましたが、やはり少し落ち込みました。モヤも濃く、写真などで見たような風景は見られないだろうな、と半ば諦めていました。
しかし、2時間程度のガイドが終わるころには雨も止み、風が強くなったことで少しずつモヤも晴れてきました。ガイドさんとはマチュピチュの遺跡内でお別れしましたが、アグアスカリエンテス駅から出る列車の出発にはまだかなり余裕があったので、一人でもう一周することにしました。
視界が開けてくると、一段と遺跡の美しさが際立ちました。なんといっても一番は見張り小屋からの景色です。見張り小屋に着いた途端に風が強まり、マチュピチュを覆っていたモヤが一気に晴れて、奥から遺跡が浮かび上がってきました!たった2日前に日本にいた自分が、今こうしてマチュピチュの風の中に立っていることが何となく不思議に思えました。しばらくの間は、目の前に広がる景色にただただ言葉を失い、その場に立ち尽くすことしかできませんでした。

マチュピチュを堪能した後は、マチュピチュ村でランチ。年末ということもあり、村もお祝いムードになっていました。
15時20分。予定通り列車はポロイに向けて出発しました。列車の中では、ペルー伝統のお祭りに登場する「サクラ」というイタズラ好きな悪魔に扮したスタッフが音楽に合わせて踊ってくれたり、アルパカの毛を使ったショールやセーターなどのファッションショーが行われたりと、とてもにぎやかでした。19時05分。ポロイ駅に到着し、宿泊先へ。ロサンゼルスでなくなった私のスーツケースも戻ってきて、ようやく服を変えることができました(笑)。クスコ市内は数時間後の年明けに向けてあちこちで爆竹や花火が上がり、祝賀ムード一色でした。年明けの瞬間はホテルのバルコニーで外を眺めていましたが、たくさんの打ち上げ花火が空を覆い尽くしていました。

【1/1】ウユニへ

ずっと願っていた景色

ずっと願っていた景色

8:30にホテルを出発。クスコの空港からラパスを経由し、今回の旅の目的地、ウユニへ向かいました。クスコとラパスでは1時間の時差があることをすっかり忘れ、危うく乗り継ぎの飛行機を逃すところでしたが、無事にウユニに到着することができました。

空港に着くと、スペイン語しか話せないという現地ドライバーが待っていてくれました。
日本で受けた説明では、このほかに英語のガイドが一人付くという話になっていたのですが、どこを見渡してもそんな人はいませんでした。
その分の料金は返ってくるのかなーなどと思いながら、ホテルへ向かいました(笑)。

ホテルへ着くなり、さっそくウユニ塩湖へ出発。砂利道を、白い砂ぼこりを立てながらランクルで飛ばします。走り続けること30分。
ウユニ塩湖に到着しました。全面鏡張りとはいきませんでしたが、私の願っていた景色がそこにはありました。

突き抜けるほど青い空は手に届きそうなほど近く、やわらかな風は人々の声を吸い込んでいきます。
サングラスなしでは目を開くこともままならない日差しの中、靴を脱ぎ捨て、鏡の大地を踏みしめました。これが非常に痛い(笑)。ですが、どうしてもこの景色が見たくて来た今回の旅。それが叶ったことがただただ嬉しく、自分の世界の広がりを感じた瞬間でもありました。
持って行ったウォッカとグレープフルーツジュース、そしてウユニ塩湖の塩でソルティドッグを作って飲んでいると、ドライバーが興味津々(笑)。ほかの車のドライバーまで来て、一緒に盛り上がりました。

ウユニの塩でソルティドッグ

ウユニの塩でソルティドッグ

ここがこの旅の目的地!!

ここがこの旅の目的地!!

ノンアルコールビールでボリビアに乾杯!

ノンアルコールビールでボリビアに乾杯!

もちろん彼らはドライバーなので一口だけで(本当はそれもダメですが)、あとはノンアルコールビールでしたが、酒は言語の壁をあっさり超えてくれました。男同士、酒が入れば話すジョークも万国共通。とにかく3人でお腹を抱えて笑いました。

そんな中でも印象的だったのは、ドライバーにお酒を作ってあげた時に、彼が地面にお酒を垂らしたことです。
理由を聞くと、「一口目はパチャママ(大地の神)に捧げるのさ」とのこと。その何のことはない一連の所作が、私には何とも神秘的に見えました。

夜は星空を見ることになっていたので、このまましばらくはここにいるのかと思いきや、夕日が沈むと「ホテルへ帰る」とのこと。
夜空を見ることになっていることを伝えたのですが、とり合ってもらえず、やむなくホテルへ。
納得のいかない私はホテルのオーナーに間に入ってもらい、ドライバーに交渉してもらいましたが状況は変わらず…。それでも諦められず、鈴木さんに連絡。状況を説明するとすぐに対応してくださり、翌朝日の出を見に行く時間を1時間早めることで、夜空も見られるよう手配してくれました。
年始のお休みの時にも対応してくださった鈴木さんには、本当に感謝です。

運転させてもらいました(笑)

運転させてもらいました(笑)

空は目まぐるしく表情を変えました

空は目まぐるしく表情を変えました

裸足は痛い!デニムは塩で真っ白に!

裸足は痛い!デニムは塩で真っ白に!

【1/2】夜のウユニ塩湖&朝日

結局ドライバーが迎えに来たのは3時30分でした。夜のウユニ塩湖は日中の日差しが嘘のように冷え込みました。あまりに寒かったので、持参した使い捨てカイロをドライバーにあげるととても喜んでくれて、日が昇るまでの間、大事そうに使ってくれました。
ウユニの星空は、息を呑む美しさでした。たくさんの星が水面に映り、まるで宇宙にいるようでした。そのまま2時間ほど太陽が昇るのを待ちましたが、あいにく日の出の瞬間は雲がかかってしまいました。

まるで宇宙にいるようでした。流れ星もピュンピュン流れます。

まるで宇宙にいるようでした。
流れ星もピュンピュン流れます。

日が昇る光景

日が昇る光景

インカワシ島へ

その後はインカワシ島へ向かいました。大きなサボテンがたくさん生えた陸の孤島といった感じで、頂上に登った時は周りに観光客が一人もおらず、360°真っ白な世界に一人取り残されたような、不思議な感覚を味わうことができました。
たくさんのハエが飛び交う島のレストランでランチをとって外に出ると、偶然、昨日仲良くなったほかの車のドライバーの姿が。相変わらずハイテンションで、「お酒のセンセイ、今日も飲むか!?」と屈託のない笑顔で握手をしてくれました。

そこからは次の目的地、コルチャニ村へ。

一本道だから、ということで村までランクルを運転させてくれました。
塩の採取場やマーケットを見た後は、列車の墓場と呼ばれる場所へ。古い汽車があちこちに放置され、哀愁が漂っていました。車両の一部が改造されてブランコになっており、子供が家族と一緒に遊んでいました。
その後は、かつてのボリビア経済を支えていたプラカヨ鉱山へ。標高が高く、この旅で初めて高山病にかかりました。
16:00過ぎ。長い一日が終わり、いよいよウユニともお別れです。ホテルへ荷物を取りに帰り、18時頃に空港へ向かいました。ドライバーとの別れを惜しみつつ、真っ赤な夕日に染まるウユニを眺めながら、ラパス行きの飛行機を待ちました。
ラパス到着後は地元の送迎ドライバーがお出迎え。「ここへ来た人はみんな“ボウルみたいな町だ”って言うよ」という彼の言葉通り、オレンジ色の夜景はまるで迫ってくるようで、とても立体感がありました。

キリキリからの眺め

【1/3】ライカコタの丘&キリキリへ

7時に朝食をとり、少し遅めの9時にホテルを出発。ホテルから15分ほどの場所にある、ライカコタの丘へ歩いていきました。標高が高い街なので、早歩きするだけでも息切れします。その後も30分ほど歩いてサンフランシスコ寺院へ。荘厳な雰囲気のこの寺院の中では、たくさんの信者が礼拝をしていました。
お昼を食べていると、クスコからラパスに向かう飛行機で知り合った日本人の方から連絡が入り、午後から一緒にラパス観光をすることに。待ち合わせ場所へ向かうと、同じく旅先で声をかけたという一人旅の男性が2人いて、男4人で市内を回ることになりました。
一人はスペイン語が堪能で、非常に心強かったです。タクシーで月の谷やキリキリなど、一人では行けなかったであろう観光地を回ることができました。特にキリキリはライカコタの丘を遥かに凌ぐ景色で、夜も食事後にみんなで夜景を見に行ったほどでした。
夜景を見た帰りに、それぞれのホテルで下してもらい、日本での再会を約束して彼らとお別れしました。

【1/4】

早朝の便でマイアミへ。経由地のサンタクルスではオーバーブッキングによる混乱もありましたが、無事に出発。マイアミで乗り換えて、19:55発、22:09着の飛行機でシカゴに向かいました。2時間のフライトだからすぐだな~なんて思っていたのですが…。2時間経っても飛行機は高度を下げる気配が一向にありません。後ろの方から“ボストン”という単語が聞こえてきたときには、頭が真っ白でした。最後の最後にやってしまったのか。あれだけ確認したのに、乗る便を間違えた、と…。隣の子供は気持ちよさそうに寝ているし、起こして「この飛行機はどこに行くのかな?」なんてアホな質問、絶対にできません。ぎりぎりの日程で組んでいたため、新年早々会社を休むことになったらなんて説明しよう…。
悪夢のような1時間を過ごした後、飛行機は着陸しました。
空港に着いてから「ダラス」の文字が見えた時は、全身の力が抜けました。時計を見ると、腕時計とは1時間の誤差が。
クスコ~ラパスと同じように、マイアミとシカゴにも時差があったのです。自分の間抜けさにうんざりしながらも、とにかくホッとしました。

【1/5】

早朝にホテルを出て、空港で朝食。機内では日本語が上手なドイツ人の方とお話をしながら日本へと帰ってきました。(翌日着)
初めての一人旅が南米という、傍から見れば中々ハードルの高いチャレンジでしたが、生涯忘れられない、素敵な旅になりました。企画段階から鈴木さんにはお世話になりっぱなしで、旅先のトラブルも日本からサポートをしていただきました。おかげ様でとても満足のいく旅をすることができました。
本当にありがとうございました。まだまだ行きたい場所があるので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

日程 内容 滞在地 / ホテル
1日目 機中泊
リマ / ブリタニア ミラフォレス ホテル
2日目 マチュピチュ / ホスタル コンチネンタル
3日目(12/31)

朝のマチュピチュ遺跡へ!

クスコ / トパック ユパンキ パレスホテル
4日目

ウユニ塩湖へ

ウユニ / ラ ぺティート ポルテ
5日目

タワ地域の日の出鑑賞。

ラパス / レイパレス
6日目 同上
7日目 ダラス / レッド ルーフ イン ダラス
8日目 機中泊
9日目

Tさま 

まずは、ウユニでの件 大変失礼いたしました。
Tさまだから、ドライバーとその後 トラブル→トラベルに変換できたと思います。
そして、Tさまの写真と文章 いいですね~ 臨場感 雰囲気 よくわかります。こんなにたくさんのご感想と写真をいただき とっても嬉しいです。
今後のペルー ウユニに行かれる方の参考になるのでは。。。是非ご紹介させていただきますね。
Tさま またいつでも会社にいらしてください。それでは、また・・

ティースタイル
鈴木 年光