【視察レポート】天空の王宮跡・世界遺産「シギリヤロック」登頂体験(スリランカ・シギリヤ/2025年4月視察①)

2025年4月にスリランカを視察してまいりました、トラベルコンサルタントの角です。スリランカを代表する観光スポット「シギリヤロック(Sigiriya Rock)」は、スリランカ中央部に位置する古代遺跡で、1982年に世界文化遺産に登録されています。

スリランカの国際空港があるコロンボからは、車の移動で約4時間半。なかなか行きやすいとはいえない場所になりますが、ジャングルの森の中に突然現れる、巨大な1枚岩にひっそりと身を潜めている古代の王宮遺跡と、頂上からの絶景は、特別な体験になること間違いなしです!

今回は、いろいろな意味で強烈な印象の残ったシギリヤロックの登頂体験をご紹介いたします。

まるで天空に浮かぶお城のようなシギリヤロック

まるで天空に浮かぶお城のようなシギリヤロック

このシギリヤロックは、大昔に噴出した溶岩が固まってできた楕円形の1枚岩で、全方位が切り立った崖になっています。5世紀後半、時の王カッサパ1世が、この岩山に7年の歳月をかけて王宮を築き、シギリヤは10年半の間、都となっていました。 当時の王宮跡が残る頂上までの高さは約200m、約1,200段の階段を使って登ることができます。

しかし、階段の形状はさまざまで、高さが一定じゃない石の階段や、鉄製の急な螺旋(らせん)階段になっています。体力面や高所での昇り降りなど、ご自身のペースに合わせて無理なく楽しんでいただくことが大切です。

駐車場からシギリヤロックの入場口までは、ところどころに案内板があるのでわかりやすいです

駐車場からシギリヤロックの入場口までは、ところどころに案内板があるのでわかりやすいです

駐車場から歩いて2~3分のところに入場ゲートがあります

駐車場から歩いて2~3分のところに入場ゲートがあります

シギリヤロックの麓には、「堀(水路)」が張り巡らされ、王の沐浴場や噴水の跡が残っている「水の庭園」があります。ここでは、当時の庭園の整備技術や、灌漑技術のレベルの高さを知ることができます。

かつてはワニを放っていたという外堀

かつてはワニを放っていたという外堀

5世紀当時、すでに高度な灌漑技術を持っていたそう

5世紀当時、すでに高度な灌漑技術を持っていたそう

沐浴場の跡

沐浴場の跡

また、水の庭園は、写真スポットのひとつです!

目の前にそびえ立つシギリヤロックをバックに写真を撮りましょう♪ ちなみに、シギリヤロックは、入場口と出口が異なります。再度ここには戻れませんので、写真撮影はお忘れなく! 私もシギリヤロックをバックに写真撮影しました☆彡

目の前にそびえ立つシギリヤロックをバックに写真を撮りましょう♪ ちなみに、シギリヤロックは、入場口と出口が異なります。再度ここには戻れませんので、写真撮影はお忘れなく! 私もシギリヤロックをバックに写真撮影しました☆彡

写真を撮ったら、シギリヤロックに向かって、水の庭園の中央にのびる道を直進です。

シギリヤロックに向かって前進!

シギリヤロックに向かって前進!

登頂スタート!

登頂スタート!

石窟寺院跡や、説教の岩場跡を抜けると、いよいよ1,200段の階段が始まります。

最初のうちは大理石の石段を登っていきます

最初のうちは大理石の石段を登っていきます

かつて寺院があったエリア

かつて寺院があったエリア

少しずつ階段の傾斜がきつくなっていき、息も上がってきます(;^ω^)

少しずつ階段の傾斜がきつくなっていき、息も上がってきます(;^ω^)

見晴らしのいい場所では休憩しましょう

見晴らしのいい場所では休憩しましょう

半分くらい登って来ました~

半分くらい登って来ました~

赤土の階段に変わってきたらライオンテラスまであと少しです

赤土の階段に変わってきたらライオンテラスまであと少しです

石の階段を上ること30∼40分位のところで、「ライオンテラス」と言われる広場に到着します。ここは、ライオンの前脚で守られた宮殿への入口になる場所で、シギリヤロックの麓から3分の2くらい登ってきたことになります。

ここからは、幅が狭く急な鉄の階段を登っていくことになり、階段を登り始めると、途中で休憩する場所はないので、ライオンテラスでしっかり休憩することをおすすめします(快適度は不明ですが、簡易トイレもあります)。また、このライオンの脚の入口も、写真スポットとなっています。

王宮を守るライオンの前脚

王宮を守るライオンの前脚

写真撮影と休憩をお忘れなく

写真撮影と休憩をお忘れなく

頂上までラストスパートです!

頂上までラストスパートです!

高所が苦手な人は無理せずに(;^ω^)

高所が苦手な人は無理せずに(;^ω^)

ライオンテラス付近には、大きなスズメバチの巣があります。

そのため、夏になるとスズメバチが大量に発生して、登頂禁止になることもあるそうです。写真にあるのが、スズメバチ注意の看板です。

そのため、夏になるとスズメバチが大量に発生して、登頂禁止になることもあるそうです。写真にあるのが、スズメバチ注意の看板です。

ライオンテラスからの急な鉄の階段を登り切ると、ついにシギリヤロックの頂上に到着です! 頂上には、約1,5ヘクタールという広さの「王宮跡」が残っており、王の宮殿や兵舎、沐浴場や玉座、演舞場などがあったとされています。また、360度見渡す限りのジャングルの絶景を一望することができます。

シギリヤロックの上に約1,5ヘクタールの広さ!

シギリヤロックの上に約1,5ヘクタールの広さ!

王の沐浴場(王のプール)

王の沐浴場(王のプール)

見晴台(砦)の跡

見晴台(砦)の跡

王宮跡

王宮跡

360度どこまでも広がるジャングルの森

360度どこまでも広がるジャングルの森

眼下には水の庭園も見えます

眼下には水の庭園も見えます

頂上からの下りはますますスリリングな状況!

頂上からの下りはますますスリリングな状況!

シギリヤロックの中腹、約100mの高さの岩肌に、「ミラーウォール(鏡の回廊)」と「シギリヤレディのフレスコ画(壁画)」があります。このスポットも、シギリヤロックの大きな見どころのひとつです。ミラーウォールは、石灰、卵白、蜂蜜などを混ぜた漆喰の壁で、かつては鏡のような光沢を持ち、対面の壁に描かれた5,000体もの美女の画がミラーウォールに映る仕掛けだったのだそうです。

また、シギリヤレディのフレスコ画は、約1,500年も前に描かれたものですが、今でも色鮮やかに残っているという貴重なもの! 1,400年ほどの長い年月、ジャングルの森に埋もれていたシギリヤの王宮が、近代になって発見されたきっかけになった壁画です。

かつては、500人ほどの女性が壁に描かれていたそうですが、雨風による侵食や、王の死後、寺院として使用された際、僧侶たちに削られたりしたため、今では18人を残すのみとなっています。

王宮跡からライオンテラスへ戻ったらミラーウォールへ向かいます

王宮跡からライオンテラスへ戻ったらミラーウォールへ向かいます

ミラーウォールは、かつては岩山をぐるりと囲んでいたそうですが、今は一部を残すのみ

ミラーウォールは、かつては岩山をぐるりと囲んでいたそうですが、今は一部を残すのみ

ライオンテラスへ登る途中から見えたミラーウォールと螺旋階段

ライオンテラスへ登る途中から見えたミラーウォールと螺旋階段

ミラーウォールの先にある螺旋階段を上がってシギリヤレディのフレスコ画がある石窟へ

ミラーウォールの先にある螺旋階段を上がってシギリヤレディのフレスコ画がある石窟へ

以前は、ライオンテラスへ登る手前でミラーウォールとシーギリヤレディの壁画を見る順路でしたが、最近、順路が変更となりました。2025年4月現在では、ライオンテラス→王宮跡(頂上)→ライオンテラス→ミラーウォール→シギリヤレディのフレスコ画→下山となっています。また、シギリヤレディのフレスコ画は撮影禁止です。

スリランカは、熱帯モンスーン気候で、年間通して高温多湿ですが、沿岸部や内陸部など、エリアによって雨季と乾季のばらつきがあります。

シギリヤロックのあるマータレーは、基本的に1年を通して雨は少ないと言われていますが、雨が降ると階段も危ないですし、湿度の高い中での登頂はしんどいので、雨季は避けて乾季の5〜9月がおすすめです。さらに、スズメバチの大量発生の時期になる7、8月を避けると、5、6、9月がベストシーズンです。おすすめの時間帯は、とにもかくにも午前中の早い時間です!

■シギリヤロックの登頂は、汗だく覚悟で!

今回は、4月の雨季終盤、雨は降りませんでしたが、朝からの強い日差しと高い湿度の中での登頂は、あっという間に汗だく状態に! 登頂後は、ホテルに戻ってシャワーを浴びずには過ごせない状況。下着やTシャツなどは、1日2枚計算で用意する必要がありました。

服装は、汗を吸いやすく、通気性の良いものを。もちろん、日よけ対策の帽子、サングラス、日焼け止めと、階段を登りやすいようなスニーカー、荷物は必要最小限がマストです。また、汗拭きシートやタオル、ハンディファンや扇子があると便利です。

準備を万全に整えてシギリヤロックを満喫しましょう!

準備を万全に整えてシギリヤロックを満喫しましょう!

角 千春

トラベルコンサルタント 角 千春

シギリヤロックの登頂体験はいかがでしたでしょうか? スリランカの旅、シギリヤロックにご興味のある方は、ぜひティースタイルへお問い合わせください。


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