【現地レポート】ウィズコロナ時代のスイス旅行考察(スイス/2020年9月体験①)

コンサルタントの須沢です。私はヨーロッパで新型コロナが再拡大する少し前の2020年9月にスイスを訪れました。その時の現地の様子や現地でどういったコロナ対策が取られていたかなどについてご案内させていただきます。

※2020年10月後半以降、隣国のフランスなどの感染拡大に伴い、スイスでも過去最多の感染者が記録されているため、現時点(2020年12月時点)での渡航をおすすめするものではございません。あくまでも9月時点でスイスがどんな対策を取って、どんな様子だったかをレポートさせていただきます。最新渡航情報につきましては外務省および大使館の公式情報をご確認ください。

今回、私はスイスまでカタールのドーハを経由するカタール航空を利用して渡航しました。
成田空港の様子については先日レポートさせていただいたモルディブの時と変わらず、まだ空港内にあるほとんどのテナントは営業しておらず、一部の店舗が営業時間を短縮して営業しているのみでした。なお出国の際、前回は顔認証の自動ゲートが稼働していなかったものが、現在は稼働していたのが唯一の違いでした。

カタール航空の機内の様子についてですが、一番の違いは搭乗ゲートにて搭乗直前にフェイスシールドが配布され、機内では常に着用しておくようにというルールがありました。もちろん、飛行中は食事中を除いて、マスク着用がマスト、それに加えてフェイスシールド着用というかなり厳重な警戒をしておりました。

またモルディブの時に利用したエミレーツ航空同様、機内で一番最初に除菌キット、具体的にはマスク、手袋、除菌ジェルが入ったものが配られました。その他機内食の提供や座席の機内エンターテイメントなどは通常通りでした。

今回はカタール航空を利用しました

今回はカタール航空を利用しました

搭乗前は全員にフェイスシールドが配布されます

搭乗前は全員にフェイスシールドが配布されます

機内ではマスクなどが入った除菌セットが配布されます

機内ではマスクなどが入った除菌セットが配布されます

スイス到着後、スイス国内の新型コロナ対策ですが、公共交通機関についてはすべての場所において12歳以上はマスクの着用義務になっています。私も通常の列車だけではなく登山列車、ロープウェイ、バス、フェリーなど、さまざまな交通機関に乗りましたが、すべての公共交通機関で皆きちんとマスクをしていました。これはおそらく国民性かと思いますが、しっかりとルールを守るのがスイスだなと改めて感じました。

少し話がそれますが、私は世界のいろいろな国、街を訪れましたが、信号がない横断歩道を渡る際にここまで車が止まって歩行者を優先させる国を日本を含めても見たことがありません。それだけしっかりとルールを守る国なんだろうなという個人的な印象があります。ただ、公共交通機関ではマスク着用義務があるので皆マスクを着用していますが、普通に歩いている時には日本とは違い、皆マスクを付けていない状態でした。

電車の中はマスク着用義務になっています

電車の中はマスク着用義務になっています

登山列車でも観光客を含めしっかりマスク着用です

登山列車でも観光客を含めしっかりマスク着用です

ロープウェイでも同様でした

ロープウェイでも同様でした

またホテルなどでは、朝食ビュッフェを行っていないところが多くありました。州などによって規制が違うのかもしれませんが、スイス最大の都市チューリッヒの場合、レストランやホテル内の朝食を食べる際までも、入るとまずは自分の名前や住所、電話番号などの個人情報を紙に書く、もしくはWEBサイトから登録する必要がありました。これは陽性者が出た場合の追跡に使われるものだそうです。ここでも食事中がリスクがあるというスイスの方針がすごく明確だったのが印象です。

日本ではGo To トラベルキャンペーンを実施していますが、私がスイスに行ったときにはツェルマットがあるヴァレー州独自のキャンペーンが実施されており、2泊以上する方に100スイスフラン、日本円にして約11,500円ほどのクーポンを配布しており、ゴルナーグラード鉄道やレストラン、お土産屋さんなど決められた店舗で使えるものでした。旅行者にとってはすごく便利で、特に料金が高い登山鉄道にも利用できるとあって、多くの方がそのクーポンを利用していました。

レストランではQRコードのメニューと個人情報記入する紙が渡されます

レストランではQRコードのメニューと個人情報記入する紙が渡されます

スマホでQRコードを読み取って個人情報を入力するパターンもありました

スマホでQRコードを読み取って個人情報を入力するパターンもありました

ヴァレー州が独自に配布していた100スイスフランのバウチャー

ヴァレー州が独自に配布していた100スイスフランのバウチャー

スイスは個人での鉄道旅行がしやすく、かつ登山列車やロープウェイ、ケーブルカーなどを使って3,000~4,000mに位置する展望台まで簡単に行くことができます。ヨーロッパを代表する山々がたくさんあり、日本人観光客にも非常に人気です。特にマッターホルンを見上げるツェルマット、そしてユングフラウヨッホへの入り口となるグリンデルワルトは、日本からの旅行者にも人気の街です。今回はどちらも訪れましたが日本人の姿だけでなく、アジア人の旅行者すらいないような状況でした。

ホテルの方などと話してみると隣国のフランスやドイツからの旅行者を始めとして、ヨーロッパ圏からの旅行者はわずかなりともいるものの、それ以外の地域からの旅行者はほぼいないに等しく、観光業に携わっているものとして1日でも早く回復してほしいという話をしていました。

ツェルマットから見上げるマッターホルン

ツェルマットから見上げるマッターホルン

雪を被ったヨーロッパ最高峰のユングフラウヨッホ

雪を被ったヨーロッパ最高峰のユングフラウヨッホ

須沢 悠

代表取締役 須沢 悠

スイスはヨーロッパの中でも自然を目的とする旅行をする方が多く、山間部に行けば他のヨーロッパの街ほど人との接触がありません。個人的にはウィズコロナ時代にこれま以上に人気が出るデスティネーションのひとつかなと思っています。もちろん今後のヨーロッパの感染動向を注視する必要がありますが、個人的にはスイスはヨーロッパの中ではしっかりと今後もコロナ対策ができる国なのではないかということを現地に行ってみて感じました。

今の状況を考えると年内の渡航は難しいかもしれませんが、来年の春以降、雄大な山々と大自然を感じにスイス渡航をご検討する際には一度ティースタイルまでご相談いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

次回以降もスイスのホテルや観光地の情報などご紹介していきますので、あわせてご覧ください。


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