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【視察レポート】ガウディ没後100年、イエスの塔が完成したサグラダファミリアへ(スペイン・バルセロナ/2026年6月視察⑧)

こんにちは、WEB編集長の山本です。2026年6月2日から7日にかけて、ティースタイルのスタッフ総勢10名で「マヨルカ島とイビサ島を巡るスペイン視察旅行2026」を実施しました。島旅を終えてバルセロナに戻った際に、世界遺産「サグラダファミリア」を訪れましたので、その時の様子をご紹介します。

折りしも今年2026年は、サグラダファミリアが大きな節目を迎える年となりました。聖堂の中央にそびえる「イエス・キリストの塔(以下、イエスの塔)」の外観がついに完成したのです。高さ172.5m、サグラダファミリアに建つ18本の塔の中で最も高いこの塔の頂部に、巨大な十字架が掲げられたのです。

生誕のファサード側から見上げるサグラダファミリア

生誕のファサード側から見上げるサグラダファミリア

サグラダファミリアの建設が始まったのは1882年のこと。翌1883年には、アントニ・ガウディが2代目建築家として引き継ぎ、人生の後半をこの聖堂の建設に捧げました。しかし1926年、ガウディは完成を見ることなく亡くなります。そして没後100年となる2026年、彼が構想したサグラダファミリアの中心であり、最も高いイエスの塔が完成しました。

今回完成したイエスの塔のほかに、イエスの12人の弟子である「12使徒」を表す塔が12本、福音書の著者とされる「4人の福音史家(マタイ・マルコ・ルカ・ヨハネ)」を表す塔が4本、聖母マリアの塔がひとつあり、サグラダファミリアには全部で18本の塔がそびえています。

真ん中の十字架を掲げた塔がイエスの塔。周りを囲むのは、翼を広げた福音史家の塔

真ん中の十字架を掲げた塔がイエスの塔。周りを囲むのは、翼を広げた福音史家の塔

一番左側にそびえるのがマリアの塔。頭頂部には、「暁の星(Morning Star)」が輝きます

一番左側にそびえるのがマリアの塔。頭頂部には、「暁の星(Morning Star)」が輝きます

サグラダファミリアには、「生誕」「受難」「栄光」という3つのファサード(正面外観)があります。写真などでよく目にするのは、東側の「生誕のファサード」。植物や動物、人物などの彫刻がびっしりと施され、イエス誕生の喜びにあふれたように、いきいきと表現されています。

対する「受難のファサード」は、夕日の沈む西側にあり、かなり印象が異なります。テーマは、最後の晩餐から磔刑、そして復活へと至るイエスの受難。彫刻家スビラックスによる人物像は直線的で角張り、装飾をそぎ落としたような佇まい。初めて見ると「本当に同じ教会?」と戸惑う方もいるかもしれません。

そして南側の正面となる「栄光のファサード」は、イエスの栄光や神へ至る道を表現するもので、現在も建設が続いています。

キリストの誕生をテーマに、数多くの彫刻で彩られた生誕のファサード

キリストの誕生をテーマに、数多くの彫刻で彩られた生誕のファサード

生誕のファサードとは対照的に、直線的な造形と彫刻が印象的な受難のファサード

生誕のファサードとは対照的に、直線的な造形と彫刻が印象的な受難のファサード

サグラダファミリアでは、現在、「生誕の塔」と「受難の塔」に上って見学することが可能です。実は、サグラダファミリアを訪れるのは3回目の私。前回は、生誕の塔を見学していたので、今回は受難の塔へ。上りはエレベータ、下りは螺旋階段をぐるぐると下りてきます。時間制で予約しているものの、流石人気の観光地。エレベータの前には行列ができています。

エレベータで塔の上へ。事前に予約が必要です

エレベータで塔の上へ。事前に予約が必要です

下りる時は、巻貝を思わせる美しい螺旋階段を利用

下りる時は、巻貝を思わせる美しい螺旋階段を利用

エレベータから降りて塔の上に出てみると、地上から見上げていたときとはまるで違う景色が広がります。地上ではどうしても巨大な聖堂をひとつの塊として見てしまいますが、塔の上では、遠くから眺めていた装飾がぐっと身近に。ひとつひとつの造形を間近に見ることができ、サグラダファミリアがいくつもの建築要素を組み合わせて造られていることが、体感としてよく分かります。また、視線を外へ向ければ、眼下にはバルセロナの街並みが広がります。

色とりどりのタイルやガラス片を組み合わせた「トレンカディス」と呼ばれるモザイク装飾

色とりどりのタイルやガラス片を組み合わせた「トレンカディス」と呼ばれるモザイク装飾

カラフルな装飾を間近で見られるのも塔に上ったからこそ

カラフルな装飾を間近で見られるのも塔に上ったからこそ

受難の塔から間近に見る、スビラックス作「イエスの昇天」

受難の塔から間近に見る、スビラックス作「イエスの昇天」

塔の上から眺めるバルセロナの街並

塔の上から眺めるバルセロナの街並

生誕の塔や受難の塔の見学前後にじっくり見ていただきたいのが、聖堂内部です。外観の力強さとはまた違う、幻想的な空間が待っています。

聖堂といっても一般的なヨーロッパの教会とは全く違います。聖堂内部の柱は、樹木をイメージしてデザインされており、天井に近づくにつれて枝分かれし、まるで木々の葉が重なり合うように広がっています。ガウディ自身が「石の森」と呼んだというこの構造は、天井を見上げると本当に森の中にいるような気分にさせてくれます。柱の分岐部分には、シュロの葉を思わせるモチーフが施され、そこから光を集めるように天窓が配置されているのも見どころのひとつです。

そして、この森のような空間を彩っているのがステンドグラス。東側の窓は青や緑を中心とした寒色系で、朝日とともに命の誕生や始まりを表現。そして西側の窓は赤や黄を中心とした暖色系で、夕日とともに命の終わりや犠牲を表現していると言われています。時間帯によって差し込む光の色が変わるため、訪れる時間によって聖堂内の表情も変わってきます。

外観の重厚さから一転、聖堂の中に一歩入ると、光と柱が織りなす静かで温かい空間が広がっている。そのギャップも、サグラダファミリアの大きな魅力のひとつだと感じました。

まるで森の中にいるような、聖堂内部の柱と天井

まるで森の中にいるような、聖堂内部の柱と天井

主祭壇の上に吊るされたキリスト像

主祭壇の上に吊るされたキリスト像

青や緑を基調とした、東側のステンドグラス

青や緑を基調とした、東側のステンドグラス

夕日が差し込んだ、赤や黄色のステンドグラスが幻想的

夕日が差し込んだ、赤や黄色のステンドグラスが幻想的

今回の訪問がいつも以上に印象に残ったのには、イエスの塔の完成という以外に、もうひとつ理由があります。

私たちが訪れたのは6月6日。その4日後となる2026年6月10日には、ローマ教皇レオ14世を迎え、ガウディ没後100年を記念するミサが行われ、完成したイエスの塔が祝福されることになっていました。訪れた日は、ちょうどミサの準備に追われているような様子。日本に帰国してからテレビを見ていると、数日前まで自分がいた場所が何度もニュースで流れていて、世界中から注目される舞台に居合わせていたんだなと、少し不思議な気持ちになりました。

このように大きな節目を迎えたサグラダ・ファミリアですが、すべてが完成したわけではありません。栄光のファサードをはじめ、現在も建設は続いています。

訪れる前は、外観が完成したと聞いていたので、塔の周囲からクレーンもすっかり姿を消しているのかなと思っていました。ところが実際に行ってみると、まだクレーンは残ったまま。少し残念に感じた一方で、考えてみれば、完成へ向けて変わり続ける姿を見ることができるのも今だからこそです。

100年以上にわたって造り続けられている建築、それも世界遺産を、完成までの途中の姿で見られる機会はそう多くありません。

初めて訪れる方はもちろん、その比類ない建築に圧倒されるでしょうし、以前訪れたことのある方なら、前回からどこが変わったのかを見つける楽しみもあります。今しか見ることのできない、完成へ向かうサグラダ・ファミリアをぜひ訪れてみてください。

ティースタイルでは、サグラダファミリアをはじめとするガウディ建築の観光はもちろん、ホテルや航空券、送迎などを組み合わせ、お客様のご希望に合わせたスペイン旅行をご提案しています。バルセロナを初めて訪れる方も、久しぶりに訪れる方も、ぜひティースタイルのトラベルコンサルタントにご相談ください。(写真は、生誕のファサードをバックに参加メンバーで記念撮影)

ティースタイルでは、サグラダファミリアをはじめとするガウディ建築の観光はもちろん、ホテルや航空券、送迎などを組み合わせ、お客様のご希望に合わせたスペイン旅行をご提案しています。バルセロナを初めて訪れる方も、久しぶりに訪れる方も、ぜひティースタイルのトラベルコンサルタントにご相談ください。

(写真は、生誕のファサードをバックに参加メンバーで記念撮影)

サグラダファミリアの入場、塔の見学には、事前の予約が必要です。公式サイトからチケットを購入するか、あるいは担当トラベルコンサルタントまでご相談ください。人気が高いので、早めの手配がおすすめです。