モロッコ視察ブログ
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【視察レポート】迷宮のような古都フェズの魅力をご紹介(モロッコ/2024年10~11月視察⑨)

トラベルコンサルタントの宮本です。2024年10月~11月、トラベルコンサルタントの阿部、大石、角と共に、モロッコを周遊しながら視察してまいりました。モロッコの中でも、歴史を感じる街歩きやショッピングを楽しみたい方に人気のフェズも視察してまいりましたので、ご紹介いたします。

フェズの旧市街は、日本でいうと平安時代の町です。その時代の建築や装飾が残っているというお話を、ガイドさんから教えてもらいながら街歩きをしたのですが、本当にタイムスリップしたかのような気持ちになりました!

フェズ

フェズ

ガイドブックなどで、フェズはよく「世界一の迷宮都市」と言われます。実際に歩いてみて、旧市街には9,500もの通りがあり、袋小路も多々あります。

もちろん迷路に迷うような感覚で街歩きを楽しむというのも、時間に余裕があれば良いとは思うのですが、モロッコは、魅力的な都市がありすぎて、フェズでの滞在は1~2泊程度となる方が多いです。滞在時間が短い方も、のんびり滞在できる方も、効率良く街歩きをするために、ガイドさんに案内してもらうことをおすすめします。

街を歩く目印として、通りの看板が六角形だと、その先は行き止まりなんだそうです。フェズ内に300程のエリアがあり、それぞれに幼稚園やパン屋さん、ハマム、モスクがあるそうです。

フェズの街並み

フェズの街並み

お店がたくさん

お店がたくさん

六角形の表示(袋小路)

六角形の表示(袋小路)

ガイドさんに同行してもらい、フェズの旧市街を観光しました。

ネッジャリーン(木工職人)広場

ネッジャリーン(木工職人)広場

カラウィンモスク(世界最古の大学)

カラウィンモスク(世界最古の大学)

アッタリン神学校(マラドサ)

アッタリン神学校(マラドサ)

サヴィア ムーレイ イドリス廟(イスラム教徒のみ中に入れます)

サヴィア ムーレイ イドリス廟(イスラム教徒のみ中に入れます)

ブー ジュルード門(外側)

ブー ジュルード門(外側)

ブー ジュルード門(内側)

ブー ジュルード門(内側)

今回私たちも、フェズ在住の日本語ガイド、アミンさんにお世話になりました。

日本語ガイドさんは、人気がある割に多くはいらっしゃらないので、なるべく早めに予約されることをおすすめします。英語に自信がある方は、英語ガイドさんでも良いのかなと思うのですが、歴史的な説明などもとても興味深いので、フェズに関しては、特に日本語ガイドさんをぜひおすすめしたいです。

日本語ガイドさんは、人気がある割に多くはいらっしゃらないので、なるべく早めに予約されることをおすすめします。

英語に自信がある方は、英語ガイドさんでも良いのかなと思うのですが、歴史的な説明などもとても興味深いので、フェズに関しては、特に日本語ガイドさんをぜひおすすめしたいです。

今回は、工房も見学させていただき、実際に、タイルから小さなパーツに削り出し、パズルのように組み合わせていく職人技を見せていただきました。ほぼ手作業で、本当に“職人!!”という感じでした。それが長い期間残るというのは、職人冥利につきると思います。

タイルから削り出し

タイルから削り出し

パズルのように組み合わせ

パズルのように組み合わせ

タイルワーク

タイルワーク

フェズの王宮の門も、タイル装飾やリヤド内のタイルなどなど、大規模に幾何学的なデザインで、色鮮やかなタイルワークに見惚れてしまいます。タイルの色にも意味があり、緑はイスラムの象徴、黄はベルベル(北アフリカの先住民族)の色、赤はモロッコの色、青はフェズブルーと言われる鮮やかな青。陶器の食器も、フェズブルーでデザインされていて魅力的でした。

王宮の門のタイルデザイン

王宮の門のタイルデザイン

フェズブルー

フェズブルー

フェズの旧市街には、歩いていると道の途中に“泉”と言われる、きれいなタイルでできた水汲み場をいくつも見ることができます。

泉と言われる水汲み場です。モロッコでは、昔から水はとても大切なものとされていたそうです。

泉と言われる水汲み場です。モロッコでは、昔から水はとても大切なものとされていたそうです。

フェズは、革製品も有名です。実際に動物の“皮”から“革”へ変えていく、タンネリ(革なめし)も見学することができます。外で作業が行われているところを、横の建物の6階くらいの高さまで階段を上って、テラスから眺めさせてもらいました。においがするため、ミントを渡されました。 鼻の近くにミントを持ちながら見学しました(笑)。

動物によって革の重さも違うそうで、ヤギやラクダの革が軽くて人気があるそうです。ベースの作業をするエリアから、色付け用のカラフルなところまであり、不思議な景色です。見学させてもらったところで、革製品を購入することもできます。私も何度か見かけた、刺繍がかわいいオットマンを購入しました。

中身が入っていない状態なので、ぐるぐる巻きに20cmくらいのコンパクト包装にしてくれました。衣替えの際に衣装入れに利用したり、中にタオルを詰めたりして使います。私は、お部屋の中でも保管にかさばる寝袋を入れました。意外と手軽に持ち帰れたので、モロッコ旅行記念のお土産にもおすすめです。

タンネリ見学

タンネリ見学

オットマン

オットマン

バブーシュ

バブーシュ

そのほかにも、銅製品や木工細工、刺繍なども街を歩いていると見ることができます。

王宮の門も、銅で細工がデザインされており、色が変わらずに見えるのは、定期的にレモンで磨かれているからだそうです。ちょっとその光景も見てみたいですよね。この門を造るのには、1,000人~2,000人が携わったと言われているそうです。ちなみに街中でも、大きなお鍋(銅製品)がたくさんぶら下がっていました。お鍋はお土産に…とはなかなかならないかもしれないですが、銅の鍋がぶら下がっている街並みはなんだかアラビアン感があふれていました。銅のランプなどもかわいかったです。

アッタリン神学校を見学した際には、木工細工とタイルワークが見事に美しく残っているのを見せていただきました。1323年~1325年にアブサイール王が建築し、スペインのグラナダにある、アルハンブラ宮殿に似ていると言われているそうです。

木工で作られた文字の部分は、アラビア語でポエムが書かれているそうです。何が書いてあるのかはまったくわからないですが、模様かと思うくらいびっしりアラビア語が彫られていました。2階は寄宿舎になっており、上ることもできます。天井が高く、壁が厚いのは、暑さ対策になっているそうです。

銅の細工が見事な王宮の門

銅の細工が見事な王宮の門

アッタリン神学校

アッタリン神学校

木工細工

木工細工

また、フェズの街では、リアドのレストランへ入ると、小物からテーブルクロスまでかわいい「刺繍」に出会うことが多々ありました。街を歩いていても、刺繍が施されたハンカチやクッションカバーなどを見かけるので、お土産にも良さそうです。

「リヤド(Riad)」とは、邸宅や庭を意味し、古くなった邸宅をゲストハウスとしてリノベーションした、モロッコならではの雰囲気を感じられる、おすすめの宿泊施設です。路地を歩いていると、小さな入口しか見えないのですが、その入口を進むと、中にはいろどりあふれるタイル装飾がされたリヤドになっています。

イスラムの文化として、入口は質素に、基本的に入口から中は見えず、プライベート空間は見せないそうです。宿泊施設のリヤドも、レストランのリヤドも、入口からは想像つかないほど中が広く、豪華な装飾をされていました。

◆家の種類として、3種類あるそうです。
・ダール:小さな家
・リヤド:中庭がある邸宅
・パレス:王宮

ダール

ダール

リヤド

リヤド

リヤド

リヤド

宮本 佳織

トラベルコンサルタント 宮本 佳織

フェズの街は、職人さんの技術が散らばっている街でした。外観は本当に小さな入口なのに、中に入るとても鮮やかなリヤドは、ぜひたくさんの方に体感していただきたいです。フェズは、本当に迷路のような道が続くのですが、まわりを見渡すのが楽しく、また、観光名所も散らばっているので、歩いても歩いても飽きがこない町でした。ぜひ訪れてみてください!

モロッコ旅行のご計画は、ぜひティースタイルにご相談ください。


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